●で、自律神経失調症ってなに?

自律神経失調症は、体に大きなストレスがかかった状態で起こります。大きなストレスとは、精神的なストレスだけではなく、不規則な生活や食生活、睡眠不足、運動不足、日照不足、寒暖差など環境のストレスも大きく関わります。※”4つのストレス”のページに詳しくかいております

 

自律神経失調症の症状は、いくつも同時に発症することがあったり、症状が変化していくこともあります。自律神経というのは全身に行き渡っていますので、症状は全身に出ます。

2,3日無理をしたらからといって一気に体調が悪くなったのではなく、毎日の積み重ね、心や体にずっと無理がかかった状態で起こりやすく”気のせい”と思ったり、”頑張りが足りないのでは?”と思ったりもするようですが、それがかえって症状をさらに悪化させることもあり、鬱状態になることもあります。

●で、その自律神経ってなに?

呼吸・体温調整・消化・排泄・免疫・血液循環・生殖など 生命を維持させるために本人の意思や意識とは無関係に働いているもの。

自律神経と
いうのは、、

「中枢神経系(脳と脊椎)」 と、 「末梢神経系(運動神経、感覚神経、自律神経など)」に分かれていて、末梢神経系である自律神経は、また 『交感神経』と、 『副交感神経』とに 分かれます。

 

 【交感神経】というのは、、、「労働・闘争・運動・興奮・緊張感・恐怖感・危機感」などの時に働くホルモンで、

【副交感神経】というのは、、、「休む・眠る・リラックス・内臓を動かす・安心感・身体の修復」などのときによく働きます。 

交感神経が 活発になりすぎると、副交感神経が 交感神経を鎮めるために働くような こともしています。

この二つは、やじろべえのようにどちらかに傾きすぎることなくバランスを保ちながら、 人が生きていくために必要な働きをしているのですが、、例) 暑いと感じる → 体温が上がりすぎないように 汗腺が開き汗を出す → 体温を保つなど

●で、その自律神経の働きって?

内分泌(ホルモン)の調整 ホルモンの分泌を適正に促します。
神経の調整  気温が上がると汗をかいて体温を一定に保ったり、外部の刺激から体を守っています。
免疫の調整 体内に細菌やウイルスが入ってくると抵抗力をつけたり発熱します。発熱した場合熱を下げようとしたり体を病気から守っています。
精神状態の調整 悲しいと涙が出たり、驚いたり、緊張したり、怒りを感じると心臓がドキドキしたりして精神的感情の変化に反応します。

これらのことがうまくバランスの取れなくなった状態を自律神経の乱れと呼んでいます。

例) 女性で閉経が近づいてくると女性ホルモンの分泌が減ってきます。脳から女性ホルモンの適正な量を促すサインが出ているのに、適正な量を卵巣が分泌できない状態が女性ホルモンのバランスが乱れているというこのになるのですが、その脳がサインを出す場所はとてもストレスに敏感な場所(視床下部)なので、女性ホルモンのバランスが乱れるのは、閉経だけでなくストレスが多くかかると生理が遅れたり来なくなったりもするわけです。※更年期障害や生理不順も自律神経ととても関係が深く、自律神経失調症の症状の一つと言えます。

●自律神経のバランスが崩れてくると・・・

自律神経のバランスが崩れてくると・・・交感神経が過剰に働き、副交感神経の働きが弱っている状態になります。主に 体や心、行動に症状がでてきます。また体と心、行動すべてに症状がでてくるかたもいらしゃいます。カラダに症状が出てくると、病院へ行ってもはっきりした身体の病気がないのに、全身倦怠、めまい、頭痛、動悸、血圧の上下、下痢、不安感、緊張、イライラ、発汗、ふるえ、肩こり、吐き気、食欲不振、不眠といったさまざまな症状があり、数えきれません。※自律神経失調症になると出てくる症状を部位別にまとめました

 

また、一方では、なんらかの身体の病気があって、その原因や経過に心理的なものが深くかかわっている場合を心身症といいます。

たとえば、ストレスによる胃潰瘍や高血圧、気管支ぜんそく、過敏性腸症候群といったものです。

(心因的な要素が大きい自律神経失調症や心身症はともに病態を表し、病名ではありません)

 

 

 

※注

これらの症状から安易に自律神経失調症と自己診断してはいけません。うつ病やパニック障害などの可能性もあるからです。

この状態をずっと続けていると、鬱病やパニック障害などもなる場合もあります。早めのご来院は早目の回復にもつながっております。おかしいな?と、おもわれた場合は、まずはお気軽にご相談くださいませ。早めのご来院をこころよりおすすめします。

 

たった一日で鬱になる人はいません! 実は、長い年月をかけてカラダと心に負担をかけすぎてしまった場合におこりやすいのです・・・